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更年期障害・月経困難症・冷え症・不妊症等婦人科疾患の鍼灸治療

婦人科疾患の概要

婦人科疾患には冷え症、更年期障害、月経不順、月経困難症、不正出血、不妊症、悪阻、妊娠中毒症、難産、乳汁不足、乳腺炎、子宮脱などがあります。

その他に妊娠中の諸疾患、感染症、子宮癌などもあります。ここではお悩みの方が多い、更年期障害について取り上げます。

更年期障害とは

更年期障害は更年期すなわち成熟期から老年期への移行期に現れる不定愁訴を総括した症候群のことです。視床下部・下垂体・卵巣系の機能低下、特に卵巣機能低下が主な原因と考えられています。

 しかし更年期は身体的だけではなく、心理的・社会的にも不安定な時期でもあるので、心因的要素も加えられます。

症状の種類・程度・期間などは個人差が強いですが、急性症状として顔面紅潮(冷えのぼせ)・発汗現象(ホットフラッシュ)・不眠・イライラなどがあります、慢性症状として性交痛・泌尿器系障害・腰痛・肩こりなどがあります。

東洋医学での更年期障害・冷え症等婦人科疾患の捕らえ方

東洋医学では婦人科疾患全般に血の関与が深いと考えています。肝は血を貯蔵しているので、肝経に病症が出ている事が多いようです。そして、病態としては血虚もしくは血実(オケツ)によって症状が出ます。

血虚では血中の津液が減少して、虚熱が発生します。熱は上昇する性質があるので、足腰は冷え、頭部、頚部には熱が多い状態になります。つまり「冷えのぼせ」や顔面紅潮という状態です。

熱はある程度、発散していて正常ですが、冷えのぼせでは、急激に熱が上がって、その後は熱が下がってぞぉっとします。こういうのを東洋医学では往来寒熱といいます。

血実(オケツ)の状態は血の循環が悪くなって停滞している状態です。横隔膜から上部は上焦といって、もともと熱の多いところですが、血の循環が滞っていると、上焦に熱がこもって、のぼせます。また腰以下は冷えを訴えます。

和み堂の更年期障害・冷え症等婦人科疾患の治療法

血虚では血の状態を正常にする治療を行います。また、全体的に血が不足している場合は血そのものを増やすツボを選択します。血実ではオケツの証で治療を行います。

また、血虚でも血実でも腰以下は冷えていますので、足腰を暖める治療を行います。上焦に熱が多く、うまく発散できない場合などは頭部のツボなども使用します。

また、ストレスや自律神経の調整がうまくできない状態ですので、心身の疲労を除去し、肩こりや腰痛などの不定愁訴を改善させる治療を行います。

よく使う効果的なツボ

太衝(たいしょう)、三陰交(さんいんこう)、血海(けっかい)、足三里(あしのさんり)、期門(きもん)、日月(じつげつ)、肝兪(かんゆ)、脾兪(ひゆ)、膈兪(かくゆ)など。

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