鍼灸治療院 和み堂の施術方針
当院の治療に対する考え方を記載しています。治療前にお目通しいただければ幸いです。
現代人を取り巻く環境は非常に多様化し、身体の様々なところに変調をきたしている方が増加しています。また、頭脳労働を行う方が増加し、精神的ストレスにより体調を崩している方も少なくありません。
精神的ストレスなどが関与する場合、症状はあるけれども、検査をしても検査結果には異常がないという状況に陥りやすいと言えます。不定愁訴(ふていしゅうそ)という状態ということになります。
不定愁訴がある状態というのは現代医学的には診断名がつきにくい状態となりますが、身体のバランスが崩れていることには変わりありません。バランスの崩れがもっと大きくなると症状がはっきりしてくる場合もありますが、症状は軽いうちに解消することが望ましいのですが、現代医学では診断がつかないことには治療を行いにくいと言えます。
東洋医学では身体は全体でひとつとして捕らえていきますので、全体のバランスが重要となってきますし、そのバランスの崩れを少なくしていくことが治療となります。
また、東洋医学には【心身一如】という考え方があります(言葉自体は仏教用語だそうです)。言葉の解釈はいくつか説があるようですが、私は「精神と肉体は切っても切れない、互いに密接に絡み合っているもの」と解釈しています。
ですから、精神の状態は肉体に影響を与えますし、肉体の状態は精神に影響を与えますので、精神と肉体をどちらも同時に診ていくということになります。
体質や生活スタイル、職業による身体への負担を考慮し、精神や肉体とのバランスを整え、そのバランスの崩れの少ない状態を維持できるような身体を構築していくということが最終的な目標となります。
日常生活を送っているとどこかしらに必ず偏りは発生します。これは仕方の無いことですし、避けることは難しいことでもあります。ただ、人には自己治癒力が備わっていますので、ある程度は調整が効きます。病気というのはその自身の調整範囲を超えてしまった状態です。身体のバランスの崩れは必ずありますが、その崩れる巾を少なくすることが予防であり、大病へと発展させないための手段でもあると考えています。