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坐骨神経痛の鍼灸治療

坐骨神経痛の概要

坐骨神経は腰から足全体に分布しています。また坐骨神経には運動神経、知覚神経、自律神経繊維が含まれているので、何らかの障害を受けると麻痺や痛みが起こります。

坐骨神経痛を起こす原因疾患は脊椎に原因があるものとして腰椎椎間板ヘルニア、脊椎分離症、脊椎すべり症、脊柱管狭窄症などがあります。その他に糖尿病、子宮内膜症、骨折、外傷、前立腺や骨盤内の腫瘍や脊椎腫瘍、梨状筋や大腰筋が疲労して痙攣したものなどがあります。

この中で骨に異常がある脊柱管狭窄症や脊椎腫瘍などは不適応疾患です。根本的な治療は手術治療になります。

腰椎椎間板ヘルニアは完治するものとそうでないものがあります。重症なものは手術適応となるものや牽引療法を併用した方が良いものがあります。

腰椎椎間板ヘルニアとは

さて、坐骨神経痛を起こす疾患でも多い腰椎椎間板ヘルニアはどのような状態か、少し説明します。私も実は腰椎椎間板ヘルニアを患ったので、当時は医学知識はあまりなかったのでいろいろ調べました。

昨今の病院ではIC(インフォームドコンセント)が言われていますので、説明は受けている方も多いでしょうけど、なかなか細かいところまでは説明を受けていないと思います。

腰椎椎間板ヘルニアによる背腰部痛・坐骨神経痛

ヘルニアと言えば、たいていの人は腰の事だと思われるでしょうけど、ヘルニアという言葉が独り歩きしている事が多いと思います。ヘルニアは「脱出する、飛び出す」といったような意味で腰などの部分を示してはいません。股の鼠径部から腸が飛美だせば鼠径ヘルニア、臍の癒合部から同じく腸が飛び出せば臍ヘルニアです。そして、よく耳にするのが腰椎椎間板ヘルニアです。

背骨は椎骨という骨が「ダルマ落とし」のように積み重なった構造になっています。そして、その骨と骨の間にクッション材のような椎間円盤が挟まっています。

この椎間円盤は硬いゼリーのような材質で、ちょうどバームクーヘンの中心の穴にピンポン球をはめ込んだような構造をしています。中心のピンポン球は髄核といわれ、バームクーヘンの部分は繊維輪といって何層かになっています。そして、形が自在に変化します。

なので、椎骨同士の間が前後左右で広がったり狭まったりすることで身体を前屈したり反らしたり、捻ったりする事ができるのです。

ところがこの椎間円盤は加齢とともに中の水分が抜けて弾力性が落ちてきますし、背骨の間にあるので、重い荷物を持つとか立ち仕事などでは、常に圧力がかかって椎間円盤を押さえつけたような状態になってしまいます。

それでも、圧力を抜いてあげる事で元のみずみずしい椎間円盤に戻れますが、付加をかけ続ける事が繰り返されると、ついには、椎間円盤の中心の髄核が繊維輪を突き破って外に飛び出します。これが椎間板ヘルニアです。

そして、椎骨の周囲にはたくさんの神経繊維があるので、この飛び出した髄核が神経線維を圧迫する事でさまざまな症状を引き起こすのです。頚椎で起これば頚椎椎間板ヘルニアですし、腰椎で起これば腰椎椎間板ヘルニアです。

さて、この椎間板ヘルニアですけど、発症の高い部位は第4腰椎と第5腰椎の間(L4-L5)、次いで第5腰椎と第1仙椎(L5-S1)です。わたしもこの部位でした。ちなみに私は最初L4-L5に何年かしてL5-S1にもヘルニアが確認されました。当時、もっとも症状が強かった時は立つことすらままならない状況でしたが手術はしていません。

そして、背骨(脊柱)の中で椎間円盤が挟まっている所は椎体という部分で、その後ろ側に椎弓というのがあって、その中を脊髄が通っています。しかし、脊髄は第2腰椎あたりで終わって、そこから下部は馬尾神経と言って神経線維だけになります。

そして、背骨と背骨の間から出てきた神経線維はすぐに斜め下方に伸びていきます。つまり、L4-L5から出てきた神経線維は第4腰神経でこれは斜め下方に進み、それ以外の神経線維はまっすぐ脊柱管の中を下方に進むのです。

なので、L4-L5のヘルニアの場合、一番に障害される神経は第5腰神経となります。坐骨神経はL3からS3から出る神経線維が束になったもの(個人差はあります)なので、坐骨神経の一部が障害される形になります。

そして、坐骨神経は下肢(←足全体を下肢という)にああるいろんな筋肉を支配しているので、その一部が障害されれば、例えば膝から下の概則(小指側)から足底にかけて痺れるとか筋力が低下するなどという症状がでてきます。

またデルマトーム(皮膚分節)というのがあって、これは皮膚の知覚領域はある脊椎分節に支配されるというもので、L5神経が障害されればその皮膚分節では感覚が変わるとかひどい場合は感覚が無くなります。

これが腰椎椎間板ヘルニアによる神経症状つまり坐骨神経痛ということになります。

大腰筋や梨状筋の痙攣による坐骨神経痛

次に大腰筋や梨状筋の痙攣による坐骨神経痛ですが、大腰筋は腰椎の椎体や肋骨突起から始まって大腿骨の小転子にくっついている筋肉で、太ももを前に挙げたり、上半身を前屈させるのに働く筋肉です。

坐骨神経は前述のようにL4からS3あたりの背骨の間から出ており、大腰筋は坐骨神経をカバーするように走行しています。なので、大腰筋が何らかの原因で硬く縮んでしまうと、腰椎を下方に引っ張るようになります。なので自然と前かがみになり、身体を伸ばそうとすると大腰筋により坐骨神経は圧迫され痛みが出ます。

梨状筋は仙骨の前面から始まって大腿骨の大転子にくっついています。仙骨は骨盤の後ろ側の逆三角形の骨で、大腿骨代転子は「気をつけ」の姿勢をした時に身体の側面で手が当たるところですから、梨状筋はおしりをほぼ真横に走行している感じになります。

そして、この梨状筋の頭側を梨状筋上口、足元側を梨状筋下口と言って、梨状筋下口から坐骨神経は足の後ろ側へと出てきます。ちなみに梨状筋上口には上殿神経などがでてきます。

梨状筋が何らかの原因で硬く縮んでしまうと、膝を抱えるような動作、例えば靴下をはくような動作をした時に梨状筋により坐骨神経は圧迫され痛みがでます。これが梨状筋による坐骨神経痛です。場合によっては小殿筋や中殿筋(←おしりの筋肉)が痙攣しても坐骨神経が圧迫されて痛みが出ることもあります。東洋医学でみる坐骨神経痛

下肢は陰陽では陰の部位なので冷えて痛む事が多いです。下肢の重圧感や鈍痛、痺れ感を示すものには、血中の津液が減少して熱が発生し、熱は外にでようとする性質があるので、その熱によって汗が出やすくなります。そのような状態の時に風・寒・湿などの邪に会うと陽気が不足して冷えます。

同時に熱は停滞して痛みます。また血が不足して痛む場合は冷えのみで痛みます。この時は激痛が多いです。

下肢の痛みを訴える疾患は現代医学では骨の変形に関係するものが多いですが、東洋医学では骨は腎と関係が深いので、腎の病症として捕らえるものがあります。

和み堂の坐骨神経痛の治療法

血中の津液の不足には、血を貯蔵している肝や水臓である腎を調整する経穴を用います。血の不足には血を増やす経穴、血の停滞には全身の血の巡行を促す経穴を用います。

注意事項

下肢は特に冷えやすいところなので、冷やさないように注意して下さい。夏場でもエアコンの効いた部屋では素足ではなく、靴下を着用したり、オフィスなどでは膝掛けを使用したり、直接エアコンの風に当たらないように注意しましょう。

よく使う効果的なツボ

腰部夾脊穴(きょうせきけつ)、胞肓(ほうこう)、秩辺(ちっぺん)、承扶(しょうふ)、殷門(いんもん)、委中(いちゅう)、陽陵泉(ようりょうせん)、承山(しょうざん)など。

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